若林けんた
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メールマガジン 若林けんた

2020年12月1日

冬将軍の到来と共に、新型コロナ第3波が猛威を振るっています。

 えびす講も終わり、いよいよ師走。今年も残すところ1か月となりました。私たちが今生きる2020年は、後世振り返ると歴史的な節目の年と言われるのでしょう。世界を見れば、米中の冷戦構造が確定する中で米国大統領の交代がありました。国内でも、第4次産業革命とも言われるデジタル革命はコロナ禍を経て急速に進んでいくでしょう。全てのビジネスモデルが大きく変わり、ライフスタイルそのものも変化して行きます。節目の年を、無事乗り越えていくべく、残りの一か月を精いっぱい過ごして参りたいと思います。

 冬将軍の到来と共に、新型コロナウイルス感染拡大第3波が猛威を振るっています。第2波との違いは、幅広い世代に拡散しており、重症者が増えている点との事。医療資源も逼迫し、社会的なリスクが高くなって来ていて、心配です。拡大初期段階であるこれからの3週間が大事な時。Go Toトラベルも大阪、北海道で発着とも制限が加えられ、Go Toイートも10都道府県で発券停止となりました。取り巻く状況は、刻一刻変化して行きます。感染防止と経済再生の両立を睨みながら、躊躇することなく政策対応に取組で行なくてはなりません。国会も国難の時であり、与野党が足を引っ張るような議論をするのでなく、一致結束、協力し合って乗り越えて貰いたいものです。

 営業時間短縮要請など行う地域にある事業者の皆さんは、行政の要請に応じた場合に協力金が支給されると報道されていますが、そうした地域外である長野県でも、年末商戦に向かう中で経済に対する影響は甚大です。政府与党では、追加コロナ対策に対応する第3次補正予算の議論が進められていますが、こうした地域外の現状を踏まえた支援策を十分に考えていかなくてはなりません。自民党内の政策議論へ意見を申し上げて参ります

 例年ですと、えびす講が終わった頃から毎晩続く忘年会も、今年は、ほぼすべてキャンセルとなり、夜の日程は真っ白になりました。政治集会を仕掛ける事が出来ず、役員会議などで作戦を打ち合わせる以外には、ひたすらご挨拶に一軒づつ歩いて回っています。多くの人と出会い、交わす邂逅から、様々な事を学んでいます。

 山に囲まれた善光寺平。盆地の周りには多くの中山間地に集落が点在しています。子どもたちが都会や市街地へ移住してしまい、残されたお年寄りが踏ん張っている地域で、高齢化が極端に進む集落。もう十年もすれば消滅集落になってしまうと嘆く声を聴きます。耕作放棄地が広がり、放置された樹々になる実を狙って、猿や熊、鹿や猪と言った有害鳥獣が里に下りてきます。年をした老女が植えた僅かな畑の野菜なども、収穫する直前に荒らされて、耕作意欲を失わされるという話。本当に深刻です。

 有害鳥獣対策特別措置法は議員立法で成立し、これに基づき、電気柵等予算を付けて対応したのは、親父が農林大臣だった時でした。あれから十数年が経過して、多くの山々に電気柵が取り付けられるようになっているけれど、草木が茂ると漏電が発生したり、熊などに壊される等、新たな課題も発生しています。十分な対応を考えなくてはなりません。山間部に頑張って住んで貰っている皆さんへの支援策も、山を守っているという面をもっと評価して充実しないと、人が居なくなってから騒いでも手遅れとなってしまいます。

 こうして課題山積な中山間地ですが、一部地域では、希望に満ちた新しい動きもあります。都会から田舎生活に憧れて移り住んで来る若者が、古民家を改装して、ピザ屋さんや喫茶店、ゲストハウスを始める動きが広がっています。歩いてみると、こうした動きは、あちらこちらに広がっており、外国人等も居るんですね。いきいきと活躍している若者の元に、個性的な人々が集い、活力を持ち始めている地域。こうした希望の光を育てて、政策によって後押しをしていく事が大切だと感じます。

 例えば、新しい発想で、ゲストハウスを広げ開発したいのだが、農地法等の制約で困っているとの話に対応して行かなくてはなりません。5Gや次世代の6Gなど情報インフラ整備をいち早く取り入れる事によって、ワケーション等の新たな需要を掘り起こし、中山間地の可能性を広げていく事が出来ます。国政復帰したら、是非、取組んで行きたいと思う分野です

 空き家の問題は中山間地ばかりではありません。市街地にも多くの空き家があって、中には相続手続きがされていなくて所有者を特定できず、地域としても対応に困っている物件が多数あります。空き家が広がり、空洞化する市街地の一方で、郊外の優良農地を潰して開発が進んで行く様子に違和感を覚えます。人口減少社会に入って相続の在り方にも一考を要するのではないか。事は民法に関わる大きな問題になるけど、研究してみる必要があると思います。

 昨年の台風19号災害から一年が経過しました。千曲川流域では、5年間に渡って河川整備をする事として、堤防の嵩上げや遊水地の整備、河床掘削など進められおり、各地で、国からの提案を受けて住民説明会など始まっています。先日も、遊水地整備を進めていかなくてはならない地域で、代表者の皆さんと意見交換させて頂きました。3百名を超える地権者がいて、専業農家から、既に地元に縁のない人まで、利害は多様で複雑です。しかし、国の提案を前向きに捉えて地域の将来へ繋げて行きたいとする皆さん。国とのパイプ役が必要だと切実な思いを伺いました。まさに、私自身が果たさなければならぬ使命がここにあると思った機会でした

 地域の中を歩きながら感じる様々な課題は、基礎自治体である市町村が受け止めて取組む事が多いけれど、解決して行くには、法律や予算対応を要する事が多く、国や県、市町村が一致結束して取組まなくてはならないのが現実です。国政に専念するので、地元陳情は受けませんというのでは、政治の役割を果たしていると言えません。地元地域の課題を真正面から受け止め、国県市町村が一体となって課題解決に向かっていく。地域の将来に責任をもって取組んで行く政治風土を取り戻して参ります。

 残念ながら、全国47ある都道府県で、県庁所在地のある1区。比例復活などを考慮すると自民党代議士の居ないのは長野1区のみとなっています。地域の課題解決には、政府与党とのパイプ役となる与党代議士の存在が必要です。新型コロナウイルス第3波感染拡大という事態を迎え、年明け早々の解散総選挙は遠退いたようですが、一年以内には、必ず行われる衆議院議員選挙。長野1区での必勝を改めて心に刻んでいます。多くの皆さんへご理解の程お願いします。

 最後まで、読んで頂いて有難うございました。師走となって、何かと気忙しい毎日をお過ごしと思います。新型コロナウイルス感染第3波襲来という中で感染予防に務めながら、新しい年に向けて取組んで参りましょう。良い年をお迎えになりますようにご祈念申し上げて、12月のご挨拶とさせていただきます。