若林けんた
若林けんた

街頭演説 若林けんた

2020年3月2日

3月のご挨拶

令和2年が明けて、あっという間に2か月が経過しました。

長野市内各地を戸別に御挨拶にまわっている中、梅が満開に咲き誇っているところへ出くわしました。今年は記録的な暖冬で、春の足音も早く、すぐそこまで来ているようです。

農家の皆さんも蕾が膨らんで来ていて、剪定を行わなくちゃと忙しそうです。もっとも、こういう年は、遅霜が心配ですね 復興元年。思いを強く迎えた令和2年。2月に入って、新型コロナウイルスがイタリア、イラン、米国など、世界中に蔓延し、ついに世界五大陸全てに感染が確認され、WHOの危険性評価も世界全体を中国と同じ最高レベルの評価としました。こうした事態に対し、政府は、2月25日火曜日に全国的なイベントの延期中止要請を含む緊急対策を打ち出し、27日には、全国の小中高校へ休校を要請する事となりました。こうした経緯を踏まえ、2月29日土曜日18時に安倍総理大臣が談話を発表し記者会見を行いました。新型コロナウイルス対策に関して、この2週間がヤマ場であり、政府として取組む方向を示した上で、広く国民に理解と協力を求めました。新聞などを観ると、具体性に欠く内容として批判する記事もあれば、賛否両論あるようです。そこで、この問題に関して、私自身の考えをまとめておこうと思い、 まずは現状認識が大事だと思います。

当初、中国武漢で新型コロナウイルスが確認された段階では、水際対策によってウイルスの日本国内上陸を阻止するために政策を打ち出しました。しかし、国内において人と人の感染が確認され、北海道を始めとして、各地で感染が広がるようになり、ついに、国内感染を認め、対策の次元を変えていく段階に入ったと思います。

長野県でも25日に松本で感染者が発生しました。国内感染は、未だ感染確認されていない地域もあり、多くの場合、感染経路が追えることから感染拡大への初期段階にあるとの事。それだけに、初期段階で、徹底して対処する事によって、国内でパンデミックと言われるような状況を招かないようにする事が必要です。 一方、世界を観ると韓国やイタリア、イラン等感染が急速に拡大している地域を含め、5大陸全てに及ぶに至り、2月28日には、WHOも、新型コロナウイルスの危険性評価を世界全域で、中国と同じレベル、最高位の「非常に高い」とする事となりました。

初動で中国に配慮しているのではないかと批判されたテドリス事務局長は、未だ、パンデミック(世界的大流行)の段階ではないと言っていますが、2月28日の時点で、世界55か国地域に、8万3652人の感染が確認されており、パンデミックと評価されるのは時間の問題でしょう こうした中で、29日午後6時から安倍首相の記者会見は行われました。約20分にわたり、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために要請した小中高校などの臨時休校措置などにつき国民への協力を呼びかけました。

要旨は以下の様です 感染拡大のスピードを抑制し収束へ向かわせられることが可能か、ここ1、2週間が大事であるとし、そのために、あらゆる全国的なスポーツ、イベント、スポーツジム、宴会などを自粛するように要請し、子どもたちにとって大事な時期ではあるが、休校を要請しました。仕事のある保護者にとってたいへんだが、子供たち第一と理解してほしい。ただ、学童保育などを活用できるように国としても図りたい。また、休業する保護者の所得減少に対応するための新たな助成金制度を設け、正規、非正規雇用を問わず「しっかり手当てする」としました。

政府としては、まず、2000億の予備費をあて、10日のあいだに対策を確立します。また、株価値下がりに対応した経済財政政策も約束しました。感染者については、重症化防止に検査態勢を充実し、現在、一日に4000件できる体制を整えたが、医師が必要と認めたときに断られないように広域融通で対応できるよう国が仲介したい。

また、検査を医療保険の対象にするようにし、民間で検査ができることを促進し、迅速化を図りたいとしました。 治療薬の開発も進めているが、インフルエンザ治療薬のアビガン、エボラ出血熱用のレムデシビル、HIV用のカレトラといった薬について有効性を見極めつつ投入していきます。また、立法措置を早急に行う。

いずれにせよ、政府だけで限界があり、治療薬もないなかで、国民ひとりひとりに予防対応を含め協力を求めます。 全国の小中高校へ休校を要請するにあたっては、菅官房長官を含め政府高官からも反対意見があった中、安倍総理が踏み切り決断しました。独裁的やら、根回し不足など指摘されていますが、国内においても子どもへの感染が確認されるようになっている事、非常事態であるという現状認識に立てば、いち早くスピード感をもって決断する事の方が大事であって、安倍総理の決断を評価したいと思います。

新型コロナウイルス感染拡大に向けて、やま場とされる2週間を、全国的に徹底して取組み終息へ向けて足掛かりを見出すことが、まず、大切と思っています。これらに目途を立てる事が先決ではありますが、これによる経済への影響も大変心配しています。 昨年10月の消費税引き上げによる消費の落ち込み、台風19号災害などによって、第3四半期(10月‐12月)はGDPが年率で6.3%も減少しました。復興割などの政策効果も入れて立て直しを図ろうとした年明け、暖冬によって消費の落ち込みは戻らず、悩ましい状況にあった中で、この新型コロナウイルスです。

サプライチェーンが大きな打撃を受けている事に加え、人や物の動きが止まり、GDP6割を占める消費も激減する事態になっています。これは、相当思い切った経済対策を打ち込む必要があると思います。 3月2日から国会は参議院に論戦の舞台を移し、予算委員会での質疑が始まります。与野党を通じて、国難の時だから、是非、建設的な議論を深めて貰いたいと思います。野党側も、ここは様々な現場の意見を与党へ伝え、対策案を提案するなど取組んで欲しいと思うし、政府も、そうした野党の提案には真摯に耳を傾けて欲しいものです。

あの東日本大震災の時は、野党の立場にあった谷垣禎一自民党総裁(当時)が、政治休戦を宣言して、当時の与党民主党へ前面協力を申し入れ行動しました。政治責任の追求など野党の仕事が大切であることは認めますが、この新型コロナウイルスとの戦いに目途が立ってから、しっかりと行って貰いたいものです。野党及びマスコミにも、そう期待します。

勝負の年。今年は、年明けから毎週のように北信各地で新春の集い等計画をして、中央から現職大臣など講師を派遣頂き活動していました。

3月も各地で予定をしていましたが、全て延期する事としました。計画準備を頂いてきた健誠会若林けんた後援会役員の皆さん、参加予定を組んで頂いていた多くの皆さんに心からお詫び申し上げます。

朝の街頭演説やご挨拶に回る等地道な活動を続けながら、ひと段落したら、また、計画の練り直しをして参りたいと思います。

全体戦略もスケジュールなど見直しをかけて体制を立て直して参ります。引き続き、ご理解とご支援をお願い申し上げます。 春の足音と共に麗かな気分になるはずの時期ですが、まさに、世界的なパンデミックになる瀬戸際。新型ウイルスとの戦いは、国を挙げて取組んで行かなくてはなりません。

私も、皆さんと一緒に取組む事をお誓いして、3月のご挨拶とさせて頂きます。最後まで、読んで頂き有難うございました